仙人通信@{武甲山}

 今朝の天気予報は晴天であり、気温は26度まで上がると言う。
7時に家を車にて出発、高尾・青梅・名栗から横瀬に向かった。
連休明けでもあり、車はスムーズに進み、横瀬に9時35分に着いた。そこから三菱
マテリアルの石灰工場の横を生川沿いに上ると御岳神社の鳥居が目に入った。
ガイドにあるパーキングポイントである。身支度をして、川に沿って歩き始めた。
武甲山への登山は初めて、ましてや30年ぶりの登山である。
山道を20分ほど歩いたが会う人もないまま、13丁目の道標まで辿り付いた。
どうも歩く速さが早いようだ、息切れがするや、汗が出る、疲れた。リックからタオル
を出しで首に着け、周囲に目をやると、林道沿いにはカキドウシの紫の花や卯の花等、
里山の花が静かに咲いていた。
杉山の柤道は川と共に高度を上げ、咲いている花もケマン・キケマン・スミレが見られ
た。道標の20丁目辺りから、せせらぎからも離れ薄暗い登りである。釣り舟草の若木・
ヒトリシズカ、そして時折ニリンソウが小さな蕾をつけている。26丁目で2羽のヤマ
ガラが足の先2m位に飛んできて、道案内をしてくれた、嬉しさが込み上げた。
ここから頂上まで60分の登りとガイドにある。足元にカタクリの葉を見つけたので近
くを探したら、痩せた紫の花が見られた。後方からカーウベルの音が近づいて来て、
元気に挨拶をし、私を抜いていった。「ゆっくり登ろう」と自分に言い聞かせ一歩一歩
踏みしめた。やっと御岳神社の社が目の前に現れた山頂である(頂上到着11時40分)。
社の後は、石灰岩を切り取った絶壁であり、展望が開けている。しかし今日は霧で視界
が0に近い、ここからは谷川岳などの国境の山々が見えるはずであったのに残念。
社からシラジクボの鞍部までは急勾配の下りである。南向きの斜面にはコバイケイソウ
の若木が40cm程度に伸び、山肌を一面覆い尽くし、その合間にピンクの可愛いニリ
ンソウが咲き乱れ、林の中には紫のスミレが咲いている。「会えて嬉しい、来てよかっ
た。」可愛いニリンソウに向かってシャッターを切る気になった。
30分程度で鞍部の分岐点に着いた。今日の登山で60歳の私の体力が凡そ理解できた。
4時間程度なら十分こなせそうだ。