仙人通信J(我が家が見える山E) 朝から強い南風が吹き荒れ、春一番が告げられたと思ったら、翌2月23日の予報では、鹿児島は 朝から雨であると云う。又関東地方も昼過ぎから曇る予報・・・我が家から辛うじて丹沢が望める。 以前、大山に登ったときに、東側の前衛に「三峰山」があることを初めて知った。丹沢での三峰とは 丹沢山と高畑山の間にある太礼の頭・円山木の頭・本間の頭を三峰と云うと40年間信じてきた。 この「三峰山980m」は、丹沢層群の煤ヶ谷亜層群から出来ており、大山亜層群に隣接した地層であ る。近くでもあるし、煤ヶ谷亜層群の確認も含めて登ることにした。広沢寺温泉から林道に入り、 不動尻のキャンプ場にでも車を置いて登ろうとしたが、なんと林道にはゲートがあり入れず、林の中 に置いての登山となった。(登り下り、休憩を合わせて4時間半) 林道には山の神トンネルがあり、トンネルの手前に鐘ヶ岳の登山口がある。トンネルを抜けると、南 側は高い崖となり、一面苔むす中に十文字草の越冬葉が続いている。開花の時期はさぞかし綺麗で あろう。この林道を20分程進むとキャンプ場があり、大山方面と三峰方面に道は分岐して沢沿いの 登山路となった。小鳥が運んできた実生だろうか、檜林の下に三椏の花が10株以上も白い花を着け ていた。三峰山はくさり場が多く、険しいので登る事を控えるようにとの注意掲示があった。 見せしめをするかのようにくさり場が始まった。岩盤は玄武岩が中心であるが、砂岩や小石を含んだ 凝灰岩も見受けられる。くさり場以外は登り易い登山道である。瀬音を聞いての登りで、時折シジュ ウカラが囀る以外に音がない。瀬音が途絶えた地点からは、先日降った雪が沢沿いに点在している。 今日の登山は山の南側からであり、路には雪が少ない。カラマツの林を抜け尾根道に出た。塔の岳や 三の塔が白く光る。 鳶がピーピーと旋回している。やはり、予報通り天気が変わりそうだ。 尾根路はアセビやウツギの木の間に狭くぬっている。雪はあるが、柔らかくアイゼンは必要なさそう である。はしごや鎖を持っての上り下りが700mほど続いた。山頂は狭く、休憩用のテーブルが一脚 が占拠していた。雪を頂いた蛭が岳から大山までが梢越しに見える。テーブルの先の空間に梢が無く、 視界が開けていた。ガスってはいるが、我が家の方が見える。カメラを通して覗くと、座間キャンプ の学校・無線塔・司令部そして我が家が望めた。落葉シーズンの恩典か。 我が家までは16km程度であり、晴れていればあたり前なのだが。 下山するまで天気は安定していて、ラッキーな一日であった。(h17.2.24) (山頂から蛭が岳と丹沢山を望む)