花の山旅報告-その2 7月23日 朝日小屋〜朝日岳〜長栂山〜アヤメ平〜黒岩平(朝日小屋から黒岩平往復)

7月23日、曇り時々晴れ
 夜明けの立山、剣連峰の撮影を期待して3時半に起床したが、昨夕からのガスは晴れなかった。それでも
期待をこめて5時小屋を出発し、朝日岳山頂でガスの晴れるのを30分ほど待ったが、ついにガスはすっき
りと晴れなかった。山頂から五輪尾根分岐点に下る頃になってガスも晴れ、青空も見え始めた。
分岐点のお花畑を過ぎるとシラビソの樹林帯となる。樹林帯をしばらく行くとコバイケソウの咲く湿原に出
て、更に行くと照葉ノ池に出る。池の西側はチングルマの点在する大きな湿原となっていた。しかし、チン
グルマの花の盛りは過ぎていた。写真は花の多く残っているいる部分を切り取って撮影した。後方の山は左
から小蓮華山の稜線、雪倉岳、白馬岳、そして旭岳である。
 
  湿原を過ぎるとまた樹林帯に入る。ダラダラ上りをしばらく行くと樹林が開け、小石の散らばる風衝地帯
となる。この石ころだらけの原っぱの一段盛り上がったところに長栂山の山頂標識があった。この石ころの
原っぱを何と表現したらよいのだろう。私のこれまで抱いていたお花畑とは随分違った不思議な世界だつた。
写真に写っているタカネシオガマのほか、タカネバラ、イブキジャコウソウ、ミヤマムラサキ、シロウマア
サツキ、背丈の極端に低いクルマユリ等々が決して密生せず点在していた。
 長栂山を少し下るとまた樹林帯に入る。樹林帯の急な坂道は、ぬかるみとゴロタ石が多く歩きにくかった。
標高差にして250mは下ろうか、樹林が急に開けてアヤメ平に着いた。ここが今回の山行目的の一つである。
お花畑は決して大きなものではなかったが、樹林帯から抜け出した瞬間、雪田と草原とお花畑の織り成す風
景がいきなり目に飛び込み思わず足をとめた。どこか知らない日本庭園にでも迷い込んだかのようだった。
写真のお花畑上部は雪田となっている。モミジカラマツ、クルマユリ、ヒヨウギアヤメ、ハクサンフウロ、
シモツケソウ、ユキクラトウチソウ、エゾシオガマ、ニッコウキスゲ等々数え上げたらきりがない。
 百花繚乱とはこのような様をいうのだろうか。
 アヤメ平を過ぎると樹林帯と小さな湿原が交互し、どんどん高度を下げて行く。しかし、この一帯は北ア
ルプスでも最も積雪量の多いとろだそうで、標高が1800mを下回っても湿原の片隅には豊富な雪田が残って
いた。こうした雪田の解けたあとには様々な花が咲いていた。この写真のシラネアオイも雪田の消えた林縁
にひっそりと咲いていた。
 キヌガサソウは標高2000mを越えたところでも随分見かけたが、どれもが盛りを過ぎていた。
それが、標高1700mを割った黒岩平近くの湿原の林縁に見事に咲いていた。ここも雪田が解けたばかりの場
所だったのだろう。
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白馬岳周辺は、人が多すぎて山慣れた人は近づきたがらないようだが、五輪尾根分岐点からは、さびしいく
らい人が少なく、この日出会った人はたったの3人だけだった。比較できる程の経験もないが、昨日の蓮華
温泉からの五輪尾根コースも想像していたより静かで、東北の有名な山よりずっと人が少ないように思えた。
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