2002/8/14 〜 17  飯豊連峰縦走        撮影:梅原

大日杉小屋の前にて 大日岳を眺める
お花畑・・・
日時:8月14(水)〜17日(土)
山行:大日杉〜飯豊本山〜大日岳〜梶川尾根
メンバー:吉野、斎藤、梅原(岳友会)、酒井、酒井、吉川、白石(陽だまりの会)
コース:
8/14(水)矢板出発13:00===18:00大日杉テント場(泊)
8/15(木)大日杉テント場5:00−−−7:20だまし地蔵7:25−−−7:55地蔵岳8:15−−−9:00目洗清水9:23
    −−−10:00御坪10:10−−−11:20切合小屋12:15−−−14:20本山テント場(泊)
8/16(金)本山テント場6:10−−−6:15本山小屋6:25−−−6:40飯豊本山6:50−−−7:55御西小屋8:20
    −−−9:30大日岳9:35−−−10:50御西小屋11:15−−−11:45天狗の庭12:05
    −−−14:00烏帽子岳14:10−−−14:45梅花皮小屋テント場(泊)
8/17(土)梅花皮小屋テント場5:55−−−6:20北俣岳6:25−−−7:05門内岳7:10−−−7:55扇の地紙8:10
    −−−11:55飯豊山荘14:00===19:30矢板
記録
  お昼過ぎに『陽だまりの会』のメンバー4人と岳友会事務所で合流し、斎藤号で出発する。関東地方
は相変わらずの猛暑でじっとしていても暑い。
東北自動車道を北進するも外気温は32℃の表示・・・但し、東北地方は余り天気は良くなく、北へ進
むに連れて雲が出始め、『飯豊は大雨』との情報もあり先行きが不安になる。米沢で食糧を買い込んだ
後、飯豊町への山越えの道で豪雨に出会った。『これは停滞か?』と思われたが、峠を越えると雨も止
み、飯豊方面は明るい空を見せてくれている。『単なる夕立で良かった』とほっとした気持ちになる。
夕方の6時前に大日杉小屋に到着し、管理人に山の様子を聞く。『午前中は少し降ったが、その後はこ
のような曇り空・・・』との事で、『明日から天気は回復傾向』との予報もあり明日からの天気に期待
をする。『雨が降るかも知れないので・・・』との配慮からの屋根付きテントサイトは快適そのものだ
った。
  15日朝、3時30分起床。朝食と身支度を済ませる内に青空も広がり午前5時に『いざ出発・・・』。
登り始めてからすぐの『ザンゲ坂』の急坂に汗がどっと噴き出す。今日は『できれば本山小屋まで行き
たい』という気もあり、長丁場になるのでゆっくりゆっくり、また小刻みな休憩を取りながら上を目指
す。地蔵岳までの標高差約1000mの登りが一番苦しい所だが、曇り空で日差しもなく時々吹く風が
手助けをしてくれた様だった。地蔵岳から先は尾根歩きとなり負担はぐっと楽になる。目洗清水や切合
小屋手前の水場などで水分補給をし、11時30分前には切合小屋に到着した。今年は残雪が少なく、
雪渓の規模も小さいが逆に花の開花は早く、リンドウやマツムシソウ、トリカブトなど紫色の秋の花々
が今は盛りと咲いている。切合小屋で1時間近く昼食タイムとし、十二分に休養を取った後、御秘所か
ら飯豊本山へと続く最後の登りに掛かる。時々小雨がパラツく天気だが雨具を着込むほどの事はない。
しかし、『最後の登りはやはりきつかった』。急坂を一歩一歩、風にも後押しされながら登って行く。
やがて傾斜がなだらかになり、後少しとなっても同じペースで本山のテント場を目指す・・・。切合小
屋を出てから2時間余りで到着・・風は相当強いし、今晩の天気も気になるが意を決し、テントを張る
事にする。できるだけ風の防げる場所を選んだつもりであったが、テントを叩く風音が朝まで続いてい
た。
  16日朝、5時30分一足先に川入へ下山する酒井さんを見送った後、6人で飯豊本山を目指す。
天候の回復に期待をしたが時々青空が見える程度でガスが全体を覆っている。風の動きが速く、ガスの
切れ方から良くなりそうな素振りは見せるものの、遠くの視界は遮られたままの一日だった。御西小屋
で管理人に話を聞くと『本当は、今日の天気は良くなり、素晴らしい展望が得られるはずなんですけれ
どね!楽しんできて下さい』との事。荷物をデポし大日岳を目指す。大日岳手前でガスが大きく切れ、
その雄姿と、大日を登る途中には飯豊本山の頭まで『ほんの少しの間』見渡す事ができたが、頂上に
着いた頃にはまた厚い雲に覆われた天気となってしまった。御西小屋に戻り、身支度を済ませ、本日の
テントサイトである梅花皮小屋を目指す。御西を出てから登山道は尾根沿いの新道になるが、木の根っ
こと笹の切り株が足元の邪魔をし歩き辛い。天狗の庭の迂回ルートとなっている為なのだろう。ここで
昼食を摂り、更に先を急ぐ。今日は空荷で歩いていた時間帯もあり、行動時間の割には『元気なはず』
だったが、烏帽子岳の登りはやはりこたえた。足だけでなく上半身にも疲れが回って来ている。普段、
荷物を担ぎ慣れていないのがここへ来て露見した様だった。ともあれ、梅花皮小屋までは後一歩、重い
体と足を無理矢理、前へ前へと進める・・・。
梅花皮でテントを張り終わって一息ついてから1本800円(350ml)のビールで乾杯・・・高か
ったけど、冷えていて、『美味しかった』。
 17日朝、5時50分梅花皮小屋を出発する。昨日の夕方は青空が広がったので、天気の回復を期待
したが、今朝もガスが掛かった天気となってしまった。北俣岳から門内岳へと進む間も天候は一向に回
復する気配がない。梶川尾根に入り石転び沢が見える頃になり、やっと青空も見えて、遠望も利くよう
になった。
結局3日間、飯豊の稜線はガスに覆われた天気に終始した様だった。その替りに、梶川尾根に入ると吉
野さんと斎藤さんには別の楽しみが待っていた。今年も、『いいチタケ』があちこちに出ており、にこ
にこ顔でチタケ採りに忙しい・・・。ここの下りは結構きついのに改めて『余裕があるなあ・・』と感
心してしまった。山には色々な楽しみ方があるが、お二人のうれしそうな顔を見ていると『こういうの
もいいなあ』と思う・・・。ともあれ飯豊山荘まで下るしかない。今回も林道に出た頃には足がガクガ
ク、体中が痛み、気力だけで下ってしまった様だった。そして、温泉に浸かって、今下りてきた飯豊の
山をぼんやりと眺めていた・・・。『また、来よう・・』っと・・・。