2002/10/26 〜 27 早池峰山・焼石岳 撮影:梅原
早池峰山 河原坊登山口にて |
河原坊正面コースから秋晴れの早池峰山 | 早池峰山頂にて冬景色の小田越えへの道 |
日時:10月26日(土)〜27日(日) 山行:河原坊〜早池峰山〜小田越〜河原坊 / 三合目〜焼石岳 メンバー:梅原夫妻 コース: 10/25(金)矢板18:50===23:50道の駅ハヤチネ(泊) 10/26(土)道の駅ハヤチネ6:20===6:50河原坊7:10−−−9:58早池峰山頂10:55−−−12:35小田越登山口 12:42−−−13:07河原坊13:25===15:30三又温泉(泊) 10/27(日)三又温泉7:30===8:30秋田三合目登山口8:45−−−12:00九合目−−−焼石神社上ゴーロ帯12:15 −−−14:37三合目登山口===15:00温泉16:00===20:55矢板 記録 矢板を夜の7時前に出発し、西那須野から東北自動車道に乗る。北へ進むに連れて雲が少なくなり、 お月様もきれいに見える。『明日の天気は良さそうだ!』 花巻南で高速を下り、もやが掛かり気味の道路を北東にとり、道の駅『ハヤチネ』に着いたのは12時 前だった。この道の駅は、新しく、とても立派な施設で、仮眠するにはもってこいの場所だ。先客が1 組あったので草々に就寝する。 土曜日朝、周りが明るくなって来たのに合せて起床。朝食をとり、河原坊を目指す。『岳』の早池峰 神社から先は、道幅が狭くなるが、紅葉が真っ盛りでとてもきれいだ。紅葉のトンネルをくぐり、7時 前には河原坊の駐車場に着いたが、車が1台もいない。多少不安にもなったが、身支度を済ませて出発 する。 河原坊登山口からは、コメガモリ沢沿いに北東に進み、途中から北進する。今日の天気は秋晴れで頂 上が良く見えるが、まさに直登コースになっている。しばらくして薬師岳の陰から太陽が顔を出す。空 は真っ青に澄み渡っている。気温もぐっとあがり、早朝というのにどんどん、どんどん雲が湧いてくる。 『ちょっとまって欲しいな・・』と思いつつもゆっくりとしたペースで登る。途中から後続のペアが近 づいてきたが、後で聞くと仙台から来たとの事で、昨晩の道の駅での先客、だった。 頂上近くの岩場に差し掛かった頃、あれだけ良かった天気も頂上付近にガスが掛かった様になり、肌 寒ささえ感じる。フリースと手袋をはめ、10時前に頂上に立った時には、ガスで視界はほとんどなか った。早々に非難小屋に飛び込む。小屋の中の温度は氷点下1度。誰もいない様で、我々が一番乗りだ った。しかし、この様な時期に風が凌げるのは有り難い。一息入れてからお湯を沸かし、ちょっと早め のお昼とし、ラーメンと暖かいコーヒーを戴く。その間に、どんどん人が登って来て小屋の中も賑やか になってきた。管理人の方が石油ストーブを付けてくれる。それでも、この小屋を出た時の気温は1度 で、僅かに2度上昇しただけであった。 小屋を出て、下山は小田越えコースを取る事にするが、『秋晴れの中の登り』から一転、『初冬の雪 景色の中の下り』となる。しかし、冬景色だったのは頂上付近だけで(この時は頂上だけ雲が被っていた)、 下山を始めるとまた秋空が戻ってくる。また、登りの河原坊の正面コースに比べ、小田越えコースは傾 斜もなだらかで歩き易い。ゴーロ帯を過ぎ、樹林帯に入り木道が現れたと思ったら、あっと言う間に登 山口に着いていた。振り替えると、堂々とした早池峰山が秋晴れの空に映えている。頭には、小さな白 いベールを被り、私達をさやしく見送ってくれた。ここからは、紅葉の山道を花巻、北上と西進し、錦 秋湖の景色を楽しみながら、三又に到着した。 日曜日朝、NHKの天気予報を見る。西高東低の冬型の気圧配置・・今年一番の寒気が入り込み、秋 田県全域で強風警報がでている。三又の空は曇りながら所々で青空が顔を出す。山の方に目を向けると、 頂上の方はガスっている。取り敢えず『行って見よう』という事にする。 8時30分頃、秋田側3合目登山口の駐車場に着く。予想通り車は我々だけ・・。雨は降っていない が、上の方はガスっているので最初から雨具を付ける。昨日と違い、だらだらとした登りが続く。6合 目から沢沿いの道となり、何度か徒渉する。水量は多い様だ。若い頃、雨で増水し、徒渉できなくなっ た苦い記憶が蘇るが、この沢であれば増水しても渡れると確信し、先へ進む。7合目を過ぎた辺りから ガスから小雨へと変り、数年前まで『赤ベコの放牧地』だった8合目を過ぎる。8合5尺から小雨が雪 へと変り、風が出てくる。気温が一気に下がって来たので、雨具の中にフリースを着込み、手袋も2重 にする。稜線に近づくにつれて風が強くなる。 9合目で稜線に出るが、状況は一変する。足を踏ん張らないと進めない程の風が我々を襲う。焼石神 社上のゴーロ帯を慎重に進む。しかし、風は益々強くなり、雨具の上に雪が張りつく。顔を叩く、小雪 が痛い。耐寒温度が急速に下降する。あと少し・・。でも、かなり危険な状況になりつつある事を感じ る。 『下山しよう!』・・・その一言で180度向きを変える・・・。先程上がって来たばかりのゴーロ帯 を慎重に下る。風と雪は益々強くなり、私達を苦しめる。 稜線を少し下ると、風が急速に弱まる。それでも休まず下る。8合目まで来て、霧雨に変った時、雨 が暖かった。ここまで来てほっとするが、2人共体力は充分にある。駐車場まで休まずにゆっくりと下 る事にする。心配していた増水もなく、14時30分過ぎに登山口に戻る。頂上まで登れなかったけれ ど、残念さはなく、むしろ満足な気持ちで、麓の温泉に入り、一日の汗と疲れを流した。 (参考)・・・携帯電話のテスト ※早池峰山山頂・・・D3本/交信可。 ※焼石・・・未