2003/8/10〜11   北アルプス・蝶ヶ岳・常念岳     撮影;梅原

蝶ケ岳の登りから見た常念岳 蝶ケ岳から穂高連峰を眺める 蝶ケ岳から槍ケ岳を眺める
穂高連峰から槍ケ岳を眺める      拡大M(250KB)    拡大L(450KB))
蝶ケ岳山頂にて 常念・大天井をバックに 安曇野の朝焼け
前常念の下り
8月10日(日)〜11日(月)
・北アルプス・蝶ケ岳・常念岳
・東、梅原、薄井
・8/10:三股登山口7:20−−−9:25まめうちたいら−−−12:03蝶ケ岳(幕)・・・行動時間4時間43分
  8/11:蝶ケ岳テント場5:27−−−7:25鞍部7:30−−−8:52常念岳9:18−−−13:20三股登山口・・・行動
  時間7時間53分
・台風10号の接近で出発を8月9日の早朝とする。この頃、台風は兵庫県に再上陸する所まで来ていたが
走行にはほとんど影響もなく、10時前には豊科に着いた。10号は各地で大量の雨を降らせ、大きな被害
をもたらせたが、北アルプスの山々で防御されているこの安曇野では雨量も少なく、また夕方にはその
雨も上がった。この日は完全休養日とし、台風一過の晴天を期待し、早々に眠りに着く。
  明くる日、常念岳は雲に覆われて見えなかったが、三股から蝶ケ岳を目指す事とする。我々が駐車場
に着いた頃には、既に多くの車が停まっていた。登山口でカードを提出し、管理人の方に状況を聞くと
さすがに昨日の登山者は0、今日は台風一過の晴天を期待して、既に多くの登山者が入っている様だ。
  ここから暫くは沢沿いのゆるやかな道が続き、常念の登りを右に分け、尚も行くと『力水』の水場に
達する。まずは、ここで一息入れる。ここから登山道は沢と別れ、樹林帯の登りとなる。このコースは
水が少ないので、かなりの量を担いでいるがそれが少しずつ少しずつ肩への負担になってくる。やがて
登山道は蝶沢に沿った急坂となるが、思ったよりも早く、まめうちたいらに着いた。
  まめうちたいらを過ぎてから、上部の雲がとれ、夏の日差しがどんどん、どんどん強くなってくる。
蝶沢を越える頃には、向かい側に常念の姿が見られるようになる。山頂付近を覆っていたガスも急速に
とれ、その全貌が見られる様になる。この頃から、荷物が肩に食い込み、歩くスピードが徐々に落ちて
くる。夏の日差しと急坂の登りと重い荷物が更にその重さを増し、我々を苦しめる。ここを一頑張りし
大滝山への分岐で一息入れる。
  『後少しだ。頑張ろう!』という気持ちとは裏腹に足は益々重くなる。が、ゴールはすぐそこ、頭の
上には真青な夏空、太陽がギラギラ輝いている。やがて目の前にその空だけが見えるようになり、その
目に真っ先に飛び込んで来たのは『槍の穂先』だった。『槍が岳が見える!』目の前に堂々とした『穂
高連峰が見える!』、『頂上だ!』その素晴らしい景色に、今までの疲れが一瞬で吹き飛んでしまった。
  荷物を降ろし、しばらくは360度の展望を楽しむ。槍、穂高を始め、北アルプスの山々を飽きる共
なく眺める。今日は、ここどまりなので、昼食を済ませた後、テントを設営し、くつろぐ。この頃から
少しずつガスが出始め、夕方には周りの山々を覆い尽くしてしまう。今日の疲れもあり、早々に就寝す
る。
  明くる朝、暗い内から起床する。ご来光を期待したが、安曇野の空を赤く染めただけで、結局、その
姿は見られなかった。テントを撤収し、常念岳を目指す。時間と共にガスが出始め、それがやがて霧雨
へと替わって行く。蝶槍を越え、2〜3度アップダウンを繰り返した後、常念の登りに掛かる。標高差
は400m、今日の一番辛い所だ。相変わらずガスが周りを覆い、景色が見られないのが残念だ。途中
一息入れ、『さて後一踏ん張り!』・・・少し登ると、目の前に道標が現れる。『常念、山頂だ!』し
かし、山頂は狭い為記念写真をそそくさと済ませ、少し降りた所で小休止とする。
  『さあ後は下るだけ!』前常念からの長い、長い下りが待っている。昨日、管理人さんから『前常念
のゴーロ帯は注意しなさいよ』と言われたのを思い出す。コース的にも丁度疲れが出やすい頃だから、
尚更だ。急坂のゴーロ帯を慎重に慎重に下る。ここを越え、樹林帯に入ると後は、だらだらとした下り
が待っている。樹林帯に入ってから直ぐに昼食を摂り、温かい飲み物で体を温めてから、三股を目指し
て、下る、下る、下る。ガスの中を抜けて来たのだろう。登山口に着いた頃には、また夏の青空が広が
っていた。下山後、温泉の露天風呂で汗を流しながら、山行の余韻にいつまでもいつまでも浸っていた。
  ご同行頂いた皆様、本当にお疲れ様でした。m(__)m