2005/10/7〜10 五竜岳・鹿島槍ケ岳 撮影;梅原
《参加者》 吉野、梅原、薄井、溜口 《日程》 10/07 矢板19:05==足尾・伊勢崎・麻績==24:00海の口(泊) 10/08 海の口6:25==6:52白馬6:55==7:03山麓駅7:30==8:08八方山荘8:13--9:08八方池9:18--- 11:21唐松小屋11:40--11:54唐松岳11:57--12:09唐松小屋12:28--14:45五竜山荘テント場(幕) (行動時間:6時間32分) 10/09 五竜テント場5:42---6:49五竜岳山頂6:55---8:39北尾根の頭8:52---10:33八峰キレット小屋10:47 ---11:01八峰キレット---12:27鹿島槍分岐(北峰往復)12:55---13:30鹿島槍南峰13:40---14:19 布引山14:31---15:13冷池テント場(幕) (行動時間:9時間31分) 10/10 冷池テント場5:45---6:11冷池乗越---7:12爺ケ岳7:20---7:51種池山荘7:59---10:06扇沢10:30 ==11:10海の口==11:30木崎湖温泉12:10==18:20矢板 (行動時間:4時間21分) 《要約》 唐松から五竜までは強風と霧雨の厳しい山行となりました。五竜から鹿島槍に掛けては、天候がどんどん 回復し、鹿島槍山頂では素晴らしい青空が広がりました。 《本文》 10/7(金) 前回の剱に続き、今回も微妙な天気ながら後半は良くなるという天気予報を信じ、矢板を出発する。上信 越の麻績ICで高速を降りるが、山精路線が通行止めになっていたため、山道を大きく迂回する事になった。 予定時間を少し過ぎたが、海の口付近で最高のテン場をゲット・・・。少し酔いも回ってか、朝までぐっす りと眠った。 10/8(土) 海の口駅からの始発電車で白馬に向かう。山の上部には濃いガスが掛かっており、今日の天気は午後から 下り坂になると言う。山麓駅からゴンドラとリフト2基を乗り継ぎ八方山荘まで高度を一気に稼ぐ。紅葉は 既にこの辺りまで降りてきている。ここで再度身支度を整え出発するがガスが段々と濃くなって来る様だ。 八方池付近からガスが霧雨まじりとなり雨具をつける。また、ガスに加え徐々に風も強くなってくる。予 定よりも早い天気の崩れだったが、ひたすら先を目指す。唐松小屋で一息入れ空荷で唐松岳を往復する。頂 上はガス・ガス・ガスで視界は全くなかった。 小屋に戻りお昼を取ってから今日のテント場である五竜山荘を目指す。この先、いきなり鎖場の連続とな ったが、雨に濡れた岩と重い荷物で体が振られやすく、緊張し下る。五竜山荘に着いた時は全身が濡れ、体 力も相当消耗していた。霧雨と強風の中、テントを設営し中に潜り込む。体が一気に暖かくなり生き返る・ ・・。この日は明日の長丁場に備え、また今日の疲れもあり早々に就寝した。 10/9(日) まだガスが晴れぬ中、五竜のテント場を出発する。五竜岳山頂も昨日同様、ガス・ガス・ガスで周りは何 も見えなかった。しかし北尾根の頭に着いた頃から青空が広がり始め、上空のガスがどんどんどんどん取れ て行く。振り返ると五竜の堂々たる姿が飛び込んでくる。『やっぱり山は晴れなければなあ』という仲間の 声は実感だった。 とは言っても八峰キレット小屋まではそのガスも中々晴れなかった。ここで早めの昼食を食べキレット越 えと鹿島槍の登りに備える。八峰キレットに掛る。岩壁は垂直に大きく切れ落ちている。谷底に落とした石 音がなかなか戻って来ない。多分晴れていたらもっと迫力があっただろう! キレットを越え、いよいよ鹿島槍の登りに掛る。上空に青空が広がる。五竜の姿が見え隠れする。今通っ て来た八峰の岩峰群が頭を出す。雲上には剱の山頂付近が顔を出す。やがて三角錘をした鹿島槍ケ岳南峰の 堂々たる姿が前方に見えて来る。吊尾根まで来ると、頭上は雲一つない快晴の天気となる。槍・穂高も遠く に浮かんでいる。少し残念なのは雲が高いので上の方しか見えない事か・・・。 空荷で北峰を往復し吊尾根に戻る。ここから南峰への尾根には旗雲が掛っている。その逆側は抜ける様な 青空・・・。ブロッケン現象が出る。自然が作り出す不思議な光景に感動を覚える・・・。 さて、これから最後の登り・・・目の前に見えていても足が思うように進まない。五竜の後方には白馬連 峰も顔を出し私達を後押しをしてくれるかの様だ。やっとの思いで鹿島槍南峰に立つ。ここまで来た満足感 が体中を包む。しばし回りの景色を楽しむが風が冷たいのでそこそこで下山に掛る。冷池山荘上のテント場 に着いたのは15時を少し回っていた。かなり疲れていたのだろう。食事もそこそこに眠りに着いた・・・。 空には星が瞬いていた。 10/10(月) 昨日とは逆に山上に雲が掛る天気・・・。目の前の剱も頭を隠したままだ。冷池乗越付近で朝日が出る。 冷池山荘の斜面が朝焼けに真っ赤に染まる。剱や周りの山も赤く染まっている。爺ケ岳への登りをゆっくり ゆっくり登って行く。振り返ると鹿島槍ケ岳へと続く縦走路が薄曇りの中に見える。雲海の向こうには剱、 立山から薬師へと続く山並みが見渡せる。 『さあ、帰ろうか』という言葉と共に下山を開始する。種池山荘でタクシーを手配し、ここから先は紅葉 と周りの景色を楽しみながらのんびりのんびり下って行く。やがて沢の音がだんだんだんだん大きくなり、 前方に堰堤が見えてくると道路にポーーーンと踊り出る。 『正直、しんどかった・・・』。でも、『仲間と歩いた3日間は楽しかった・・・』。多分、『皆がいた から、最後まで何とか歩き通せたのだと思う・・・』。 ご同行頂いた皆様、お疲れ様でした。また、本当にありがとうございました。