2005/9/17〜19  ワルイ沢、赤湯叉沢、虎毛沢・沢登り    撮影:植木

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《山行日》 05/09/17〜19 晴れ、晴れ、曇り時々雨のち晴れ 
《参加者》 溜口、田上、植木、大野(大阪)(報告 植木)
《日程》
9/17(土)岳友会本部19:00/19:20--福島空港20:32--あら・伊達な道の駅22:58(泊)
9/18(日)道の駅5:30/7:10--車デポ7:45/8:20ーーワルイ沢出合8:58/9:06 --高巻き9:47/10:39--二俣11:05
             --20m13:07/13:38--稜線15:02/15:13ーー赤湯叉沢下降15:20--二俣17:27ーー温泉17:57(泊)
9/19(月)温泉5:30/7:35ーー虎毛沢出合9:50/10:04--そうめん11:35/12:20--ボコボコのナメ12:50--下のトイ
             状13:13--次のトイ状13:27--亀甲のナメ13:46--亀甲のナメ14:18--二俣15:02(泊)
9/20(火)二俣5:20/6:57--7m7:43/8:07--5mトイ状8:11--7m8:40/9:00--そうめん10:02/11:02--稜線11:42
             /12:09----虎毛山12:33/12:56--デポ地点13:16/13:26--渡渉点14:37/14:51--駐車場(舗装路)
             15:45--ピックアップ16:00--車デポ16:10/16:30--秋の宮温泉16:40/17:30--古川19:00/19:20/
             20:10--岳友会本部23:00
《要約》
             ナメ滝の連続するワルイ沢を登り、赤湯叉沢の温泉を楽しんだ。
    虎毛沢の亀甲のナメを撫で、虎毛山の草原に癒された。
《本文》
 以前から行ってみたかった虎毛の沢。02には靴底がはがれてしまい敗退。いつかは行ってみたいと余計に
思っていた。

9/17(土)晴れ   
 大阪から大野さんを向かえ、久しぶりに田上さんも登場し、一路東北道を北へ。仙台の本間に電話をしな
がら立派な道の駅で泊。雲の切れ間から満月が顔をのぞかせる。

9/18(日)晴れ
 道の駅からは35分で、前回と同じところに車を止め溯行準備に取りかかる。歩き出して林道を入ると駐車
スペースがあった。左に草だらけの林道を入る。結構人が入っているらしく踏み跡はバッチリ。逆に多すぎ
るのでは?とも思う。沢を見ていると早速ライズ。イワナか?(期待空しく、今回は全くのボウズ…)。ほ
どなくワルイ沢出合からワルイ沢を溯行する。
 平凡な沢?ナメが少し出てくる。すると登れないナメ状の5m、その上にもあるらしい。空荷で行くも無理
っぽいので巻くことにする。小さく巻こうとするが、溜口さんをもってしても難しそうなので、結構戻って
ぶなの尾根から大高巻きする。いやらしいトラバースを歩きながらさっきの滝の方を見ると、さっき登れな
かった滝の上に直瀑系のナメ滝7m。さっき無理して登らなくてよかったと思う。巻き終わりは滝のすぐ上。
きれいな感じで巻けた。そこからは簡単そうでもチョット難しいナメ滝が多く時間をとってしまう。オーノ
さん、大胆に釜に落ちてデジカメが死ぬ。20mは右から行くがはじめのところの一歩が難しく溜口さんと田上
さんにロープを出してもらう。水流が少なくなり、もうすぐ稜線かと思うもなかなか届かない。水が涸れ沢
状を行くも倒木が多く歩きづらい。いくつかのトラバースを交えて沢状をつなぎ、やっと稜線にたどり着く。
予定より3時間もかかってしまった。
 だいぶ疲れてしまった。あさってには登る予定の虎毛山が遠くにかすんで見えている。「あんなに遠くま
で行くの??=嫌になっちゃうほど遠いんじゃない?」とみんなが思う。しかし、「せっかくだから温泉に
入ろう」と重い腰を上げる。稜線を下り、赤テープのあるコルから左へやぶをかき分けて入って行く。やぶ
かぁとの不安もすぐに沢状に出て、まるでコンクリートの舗装道路のような所をすたすた下る。途中、懸垂
して下るところがあった。暗くなってきてから大岩の上にテン場発見。「もうすぐ温泉」とそのテン場を見
送り下るとすぐに二俣に出た。「もうすぐ温泉だー」と足取りが軽くなる。右俣が合わさり水が濁ってきた。
右俣の上流に温泉があるのかもしれない。下流のブナ林から大きくもくもくと湯気が出ているのが見えてき
た。
 到着だー!!先客がいるもののうれしい。下のテン場を見に行くがこっちも人が多いので戻ってもとのと
ころにテントを張る。溜口さんが草をたくさん集めてきて快適なテント場ができ上がった。一息ついてせっ
かくだからと下流の温泉に行くとそこはまさに天国!!湯かげんがちょうどよい!!溜口さんの浸かった場
所は両脇の岩が肘をのせるのにちょうどよい特別席だ。田上さんの所は座るとお尻の下からお湯が湧き出し
「あじあじ」しかし楽しそうだ。溜口さんの特別席を替わりばんこに楽しみテント場に戻る。噴気が出てい
るところに大切に持ってきた卵を入れ温泉卵とゆで卵を作る。これがまたいい感じにでき上がりみんなで食
べる。あーおいしい。釣りも焚き火もできなかったが大満足の夜だった。夜は満月を見ながらオンドル上の
テントで爆睡した。次回は酒を持ち込んで2泊するという案も出たほどよいテント場だ。

9/19(月)晴れ
 「そんなに大変ではない沢」と思っていたが、昨日のフル行動のおかげで全身筋肉痛というかだるい。き
ょうは虎毛沢の二俣にお昼には着く予定だが、15:00ぐらいになるのではないかと少々不安。噴気モウモウ
にお礼を言って出発する。平凡な河原状をどんどん下る。そっちこっちから噴気が上がっている。どんどん
河原状を下り、滝が出てきたところが虎毛沢との二俣。
 本流の水の多さと大きな釜にびっくりする。そこからは虎毛沢の平凡な河原状を進む。200mしか標高差は
ないが距離が長い。下りが不安だった大野さんの足取りも軽い。大人数の釣人の小屋掛けを発見。これじゃ
あだめだぁと釣りはあきらめモード。両岸スラブで下ってくる釣りパーティーとすれ違う。その後ナメで前
を行くパーティーが休んでいる。私たちもここでそうめんタイム。たまねぎネットが活躍する。ねぎとミョ
ウガがうれしい。ボコボコのナメを過ぎるとトイ状、そして本物のトイ状。右岸のぬるぬるを何とか拾って
小さく巻く。すると出ました!!!亀さんの登場です。亀甲模様のナメです。はじめはゴルジュ状の中にの
亀さんが、そして大きな広いナメとなって現れた。田上さんは亀の甲羅を撫でている。私も早速まねをして
優しく撫でた。ナメを堪能した後、埋ってしまったところを過ぎると今度は黄色の亀さんが登場。この甲羅
もなでなでする。正面の高いところに滝が見える。そして2mに遭遇、もうすぐ二俣。二俣には先客あり。
チョット残念。溜口さんがその先に行くも戻ってくる。みんなでよいテン場はないかなぁと探した結果、右
俣の左岸によいテン場を発見。鹿のフンがあるものの大満足のテン場。早速ビールを冷やし焚き火をする。
溜口さん釣りに出かけるも残念。羊歯の床にあったかく寝る。

9/20(火)くもり時々雨のち晴れ
 2:14ごろ雨がパラッとする。朝まで何度かの通り雨。受信状況のよくないラジオで天気を聞くと秋田県北
部に大雨洪水警報とのこと。空を見て見るとそんなに深刻ではなさそうなので焚き火を起こし朝のラーメン
とコーヒー。先行パーティーはもう出発してしまった。撤収しようとすると雨が降り出す。びっくりして急
いでかっぱを着て撤収作業をする。あーやっぱり雨かぁと歩き出す。するとさっさと雨が上がる。うれしく
暑くなりカッパを脱ぐ。登っていくと、昨日の夕方遅く来たパーティーのテン場が水流脇すぐのところにあ
る。水が出たら危険だと確認する。7mは田上さんと溜口さんにリードしてもらい丸太をたてて何とか登る。
5mトイ状は左足を置くところがなく難儀する。やっと登れたと思ったところ「ツルッ」と滑ってしまい滝壺
までのウォータースライダー。ヒェ〜!!全身びしょぬれになってしまった。7mも田上さんと溜口さんにリ
ードしてもらう。1段目のおしまいのところがホールドが細かくちょっとイヤ。そこから上は小滝とナメが
多くあり気持ちよく登ることができる。3m垂直では右から試すも無理っぽく左を登る。水が少なくなりそう
なのでそうめんタイム。残っていた液体を飲み、ざーさいを食べる。雲はすっかり少なくなり日差しが眩し
くく暖かい。稜線が見えてきた。雲の動きが速い。すぐに水は涸れ沢状をつめる。沢形が無くなりそうにな
るとすぐに左に新しい登山道のような沢形が現れてとても歩きやすい。途中ではとても大きなちたけを発見。
写真をとって置いてくる。傾斜が緩くなると登山道が近い?しかしなかなか着かない。やっとたどり着きみ
んなで握手。
 せっかくなので虎毛山頂をハイピッチで目指す。たどり着いた頂上は風が吹きとても気持ちよい。向こう
側を緩やかに下ると地塘と草原が広がっている。振り返ると秋空。あー満足。今回の目的3つを荷物をデポ
したところに戻ろうとすると草刈り部隊のおじさんたちが登ってくる。ご苦労様です。分岐から急坂をどん
どん下る。車のところまでを考えてのハイピッチ。渡渉点についてからもハイピッチで進む。登山者を拒む
ような丸太の橋を渡ってもハイピッチ、赤い大きな鉄橋をくぐり歩く。
 舗装道路に出るもまだまだありそう。すると救世主現れる。本当にありがとうございました。秋田の人は
ホントにいい人ばかりです。着替えをして向かった鷹ノ巣温泉は14:00までで入れず、別の温泉にする。こ
れが当たりでゆっくり楽しむ。新幹線とバスの時間を考え大野さんを古川駅に送り、とんかつを食べ帰路に
つく。

《その他》
 この沢は沢登りというより「沢旅」でした。思ったよりも長かったので疲れてしまった。沢とは関係ない
けど年のせいか疲れの回復がとても遅く困った。