2003/4/6  日留賀岳(1849M・・・春山)    報告・写真は東氏

急斜面を登りきった所 鳥居付近を行く 日留賀岳頂上の手前
日時:4月6日(日)
メンバー:東、梅原、薄井
コースタイム:矢板5:35===6:00関谷6:10===6:30小山邸日留賀岳登山口6:50---10:20(1514ピーク)10:30
   ---12:55日留賀岳山頂13:00---14:20(1514ピーク)14:30---16:25小山邸日留賀岳登山口17:10===矢板
      (行動時間:9時間35分)

記録
  5時前に起床。回りはかなり明るくなっている。朝5時30分過ぎに矢板を出発する。6時に関谷で
東さんと待ち合わせ、登山口へと向う。昨日の低気圧は既に通過しているが、昨日一日でかなりの降雪
があった様だ。東さんが、日塩道路をハンターマウンテンに向っている小山さんに無線で、日留賀岳の
様子を聞く。それによると、ハンターでは昨日の降雪が30cmほどあり、そこから見る日留賀岳は中
腹から上が今も雪雲に覆われており、かなりの降雪が見られる様だ。
  行く先に多少の不安を感じつつ、間もなく一面雪野原の中を抜け、小山邸に到着する。ここで身支度
を整えるが、春とは思えない位寒く、木々をうならす強風が低気圧通過後の荒天を暗示させる。幸い、
青空が広がり始めたのと、西からの高気圧に好天の期待を込め出発する。
  小山邸の裏手にある神社の鳥居を越え、昨日降ったばかりのベタ雪の中を行く。最初は樹林帯の為に
積雪は気にならなかったが、林道に出ると20cm程度の積雪となる。やがて比津羅山を巻く様につけ
られた林道を歩き終えると本格的な登山道となる。ここから先、積雪が急に増えた為、すぐにワカンを
履く。しかし、昨日の湿った雪の為にワカンを履いていてもズボズボともぐってしまう。カラ松の林を
越えると最初の急登が始まる。夏道は大きくトラバースしているが、我々は上へ上へと一直線に進む。
やがて傾斜が次第に緩くなり、夏道と合流した所から、長い尾根道の登りとなる。相変わらず風は強く、
木々を揺らす音がゴーゴーと響き渡っているが、雲も急速に流れ、少しずつ少しずつ青空が広がって行
くようだ。
  ここから先は長い長い尾根歩きとなる。やがて傾斜もなだらかになり、この辺りから日留賀岳の全貌
をようやく見る事ができるが、頂上はまだまだ遥か彼方にある。尚も進むと、夏道は1514ピークを
トラバースするように付けられているが、我々は1514ピークを直登するコースをとる。この辺りま
でくると昨日の降雪が更に増えてくる。ここから少し下り、本来の鳥居付近に達するが、それも雪の下
に埋もれているのだろうか・・。全く見る事ができない。
  この先は日留賀岳の頂上へと続く長い尾根道となるが、風速が一気に増す。時折、よろけるような突
風も吹く。ラッセルを極力避ける為、風上のアイスバーンのルートを選びながら慎重に進む。しかし、
途中からは40〜50cmの昨日の湿雪のラッセルを強いられる。思った様に進めない。3人でトップ
を交替しながら一歩一歩進む。タイムリミットは13時と決めていた。やがて、傾斜が徐々に緩くなり、
眼前にパーーっと青空が広がる。
  『頂上だ。!』時計を見るとその針は、12時55分を指していた。登り始めてから6時間余り掛け、
タイムリミットギリギリで登頂した喜びが込み上げてくる。頂上からは鹿又山や大佐飛、行者岳などの
山々が眼前に眺められるが、気温も氷点下を示しており、まだまだ強風が吹いている事から、記念写真
を撮った後、すぐに下山に掛かる。
  それでも皆疲れもあり、頂上から少し下った木々の陰に入り風を避け休憩する。あらためて『ビール
で乾杯!』但し、皆が運び上げたビールのほとんどはそのまま持ち帰る事となった。一息入れてから、
下山に掛かる。下りのスピードは速い、速い、速い・・・ただ相変わらず風が吹きまくっており、
1514ピークまでは休める場所がないので、ただただ下る。ワカンを履いていてもズボズボと潜り難
儀する。コルまで下り、登りに掛かる場所まで来てようやく風が弱まる。1514ピークで休憩を取る。
考えて見ると、登りはここから1回の休憩のみ・・・下りはノンストップ・・・あらためてみんなの健
脚ぶりに驚かされる。しかし、口には出さないが、みんな相当疲れているようだ。
  後は、長い、長ーーーい尾根道をただただ下るだけ・・・下山後の『温泉』を楽しみに、下る、下る、
下る。樹林帯を抜け、林道に出ると朝の雪が融けて地面が顔を出していた。やはり、春・・・相当暖か
いのだろう。雪の下からふきのとうも顔を出している。林道で小休止した後は、登山口まで一気に駆け
下りた。
  小山さん宅までくると、ご主人が『お茶でも飲んでいきな!』と声を掛けてくれた。それから30分
余り、暖かいお茶と美味しいおしんこをごちそうになる。何でも、今年、日留賀岳山頂まで行ったのは、
我々で3組目だそうだ。
  積雪のある時期のこのコースの日帰りは少しハードだったかな(降雪があった事が大きいが・・・)
と反省しながら、露天風呂でぼんやりと空を見上げていた・・・。
ご一緒頂いた皆様、本当に、本当に、お疲れ様でした。