2003/9/23 庚申山・皇海山 撮影:梅原
庚申山荘 | 鋸山十一峰から日光、 男体山・白根山を見る |
鋸山十一峰から皇海山を見る |
皇海山頂にて | 六林班峠で出会った鹿 | 一の鳥居にて、まだまだ 元気な仲間達 |
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・日光・庚申山・皇海山 ・吉野、梅原、薄井 ・岳友会事務所4:30===5:55銀山平6:10---7:10一の鳥居7:15---8:15庚申山荘8:20---9:15庚申山9:20 ---10:15薬師岳10:20---11:00鋸山11:05---12:10皇海山13:00---13:50鋸山13:55---14:30六林班峠14:35 ---16:38庚申山荘16:45---17:25一の鳥居17:30---18:18銀山平(行動時間:12時間8分) ・日曜の予定が雨で流れてしまい、急遽三人で再チャレンジする。ここ数日は急に冷え込んで来ており この日も寒い朝だった。矢板を出た頃は真っ暗だったが、日光に近ずくにつれて明るくなり、男体山が くっきりと見え、今日の秋晴れを約束してるかの様だ。 銀山平で車を停め、身支度を整え、暫くは林道を行く。一の鳥居までの登り4km、1時間は朝のス タート時は何でもないが、コースタイムが意外としょっぱい事と、この林道歩きが最後には結構な負担 になる事を、この時は知る由もなかった。 一の鳥居で一息入れ、庚申山荘までは沢沿いのゆるやかな登りを行く。登山道はしっかりと付けられ ているが歩く人は少なく、自然の息吹を色濃く感じる。やがて沢を登り詰めると、ログハウス風のモダ ンな山小屋が現れる。『なるほど、よさげな山小屋だ!』 ここから先、本格的な登山道となる。庚申山までは、結構露岩帯が多く、要所要所には鉄ハシゴや丸 木橋などが掛けられているのでさほど苦になる箇所はなく、むしろその小さな変化が登りの疲れを忘れ させてくれる。山荘から1時間程度で尾根筋に出るが庚申山山頂は木々が多く展望は余り良くない様だ。 山頂から鋸山11峰の方へ暫く行くと展望台へ出る。ここからはこれから行く皇海山や白根山、男体 山を始めとする日光の山々、松木の渓谷などが手に取るように見える。天気も朝方はガスが掛かり、視 界も悪かったが、日差しが出始め、ガスもどんどんどんどん取れて青空が広がって行く。 展望台から御岳、駒掛、渓雲、地蔵とアップダウンの続く鋸山十一峰に掛かる。薬師岳で一息入れ、 白山、蔵王、熊野岳、剣ノ山、鋸山へと続くこの後半はクサリ場やハシゴ場などもあり心地よい緊張感 で、楽しく歩ける。 鋸山まで約5時間、ここまでは歩いている割には疲れを感じなかったが、皇海山の最後の登りは結構 応えた。また、鋸山と皇海山の鞍部で群馬県側から皇海山に登る登山道が交わるので、人が一気に増え る。庚申山を出て以来誰一人として出会わなかったのに、周りが俄かに騒がしくなる。そんな中、12 時過ぎには皇海山頂上に立つ。日差しは強くなり、青空が広がり、笹っぱらで昼寝でもしていたくなる 気持ちになる。・・・でも、下りも長〜〜い。『あんまりゆっくりは出来ないな!』の一言で下山の準 備に取り掛かる。 山頂から鞍部まで一気に下る。鋸山を登り返す。・・・この時、2人連れに出会ったのが最後だった。 この先はまた、静かな静かな山が戻ってくる。鋸山から六林班峠を目指す。途中の藪は結構濃い。熊除 けの笛を吹く。そんな中で、我々に寄ってきたもの・・・『鹿』だった。途中から、六林班まで付いて くる。逃げる様子もない。ここにも鹿害は及んで来ているのだろう。 峠から下りに掛かる。しかし、この道は中々下らない。何度も何度も沢を渡り、同じ様な所を繰り返 し歩く。しかも油断をすると傾斜した道と笹に足元を取られ、滑り落ちそうになる。歩きにくい事極ま りなく、行っても行っても高度は下がらない。あれほど余裕のあった登りに対して、疲労が急速に蓄積 されて行くようだ。目の前に庚申山荘が見えた時は、本当に『やれやれ、ふう〜っ』という気持ちにな ったものだった。 『さあって、後は一の鳥居までの下り、と林道!』沢沿いの道を一気に下る、下る、下る。自分が何 か半ばやけ気味に歩いている様な錯覚さえ感じる。日もかなり暮れかかっている。林道へ出て、さあ後 4km、長いなあ・・・確かに長かった。途中からヘッデンを点けて歩いた。兎に角、ゴールだけを目 指して、何も考えず歩いた。『ゲートが見えたよ!』『着いた!』『灯りが見える!』その瞬間、終わ った瞬間、体に熱いものが走った。『しんどかったなあ〜』って思っても、たぶん、また行くんだね! ご同行頂いた皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。