PIxie3(?)製作記

 試作途中の内容を掲載していますので、回路は変更があります。作りたいという方は この記事が完了してからの方が確実です。

1.始めに
QRPの愛好者はPixie2をご存じと思いますが、念のため概略を示すと
 1)TRで発信とファイナル(検波にも使う)を構成し、低周波アンプにアンプ用のICを使う
 2)部品点数が少なく調整箇所もない。
反面以下の問題(欠点)があります。
 3)出力にばらつきが多い(10mw程度から200mw?)。
 4)受信時に局発の漏れ(不要輻射)が大きい。
 5)RITがないので、ゼロインで呼ばれるとビートが出ない。(追加可能)

2.目標
 1)シンプルさを損なわないためにRITは付けずにPixie2と同じにする。
 2)無調整とする。
 3)送信出力は100mw近辺。

3.試作
 最初は以下の回路を考えました。
 1)出力を出すためにファイナルをプッシュプルにする。
  そのために、入力段の回路は当初トロイダルコアにトリファイラ巻きでトランスを作りました。
  しかし費用と手間とスペースから、インバーターで反転してみました。
  受信時の検波はPixie2とおなじで半波の検波が両波になるものです。
 2)発振と低周波アンプはインバーターに帰還をかけて使う。
  ヘッドフォンが低インピーダンスのため出力にエミッタフォロアを入れています。

 出力は200mwとなり、目標は充分クリアできましたが、どうしてもバランスを取るために調整
 箇所ができシンプルさに欠けていまいました。また、受信感度も、Pixie2が半サイクルのスイッチ
 ングに対して上記回路は全波であるはずなのにその差を感じられません。

 当初ホームページでアナウンスしたものは上記の回路で進めており、3TR・1ICとしていました。
 しかし性能だけでも良ければまだしも、シンプルさでPixie2には全く歯が立たず採用は諦め
 ました。

4.大幅変更
 そこで考え方をあっさり?変えて、Pixie2をどこまで簡単にできるかに絞りました。
 無駄のないPixie2をどこまで簡単にできるのかを考えた結果、「見た目で勝負しかない!」
 ということでトランジスタの数を1石に減らすことにしました。
 始めに実験していたこともあり、その成果?を生かしてファイナルだけがトランジスターで低周波
 アンプも発振もインバーター(TC4069UBPは6個入りです)、つまりは1TR、1ICで構成します。
 
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