12)Q&A
ここでは1号機での質問と、今回の2号機で既に解っていることについて説明します。
このほかにもご質問があればメールでお問い合せ下さい。(内容によっては、この欄に掲載させていただきます。)
なお、技術的な回答になっていない場合がありますが、「アマチュア」無線ということでご容赦願います。
Q1:LEDが完全に消えないがOKか?
Ans:アンテナがこのチューナーを通して抵抗値が50オームになる点を見つけています。
インピーダンス全体でのバランスは取っていません。完全にマッチングが取れていないのでSWRは1には
なっていないことになります。
・特にモードBは切り替えが大ざっぱなので、繋ぐアンテナ線の長さで調整して下さい。
・A,B,Cのモードを切り替えて出来るだけ暗くなる点を見つけて下さい。(SWRを計測可能な方は確認して
おくと良いでしょう。)
Q2:受信感度が最大な点とLEDが消える(暗くなる)点がずれている。
Ans:このチューナーのマッチング検出は、あくまで受信機と送信機のインピーダンスが50オームである、と
いうことを前提にしています。周波数によりインピーダンスが多少違っていたり、最初から50オームでない
受信機の場合、当然最良点がずれてきます。
・このチューナーのマッチング部分のインピーダンスも、配置や部品、配線の関係で50オームからずれている
と思われます。
Q3:チューニングモードからオペレーションモード(オンエアモード)にするとLEDが暗くだが点灯する。
また、その状態でツマミを回すとLEDが消える点がある。
Ans:オペレーションモードでLEDが点灯するのは、回路図からもお判りのように「ブリッジのバランスがずれた
状態にある」ためです。この状態で、漏れ電波を拾いLEDを点灯させるものです。(携帯電話のアンテナに
付けるランプが点灯するのと同じです。)
樹脂のケースから金属ケースにすると多少改善されます(1号機の方が点灯しても暗い)。どうしても気にな
る方は、コイルの巻き数を減らすか、LEDを感度の低いものに交換して下さい。
オペレーションモードの時に50オームの抵抗が入るように回路を変更(スイッチを3回路に変更)すれば消え
るはずです。
・オペレーションモードでLEDを消える点には合わせないで下さい。チューニングが大きくずれていますので、
SWRが高い状態になっています。。
Q4:使用周波数範囲は?
Ans:使用するアンテナ(特にワイヤーアンテナの長さ)によっても違ってきます。目的は移動時(特にホテルや
旅館の部屋から)のワイヤーアンテナによる運用で、7〜28MHzを考えて作りました。よってこの範囲では
問題ないと考えています。
Q5:何ワットまで使用可能か?
Ans:本文中に説明をしてありますが、調べていません。一番の問題点はポリバリコンです。 100円ラジオから
はずしたものですので規格が不明です。多少大きな電力で使いたい方はエアバリコンを使用して下さい。
Q6:トロイダルコアは#2(赤)ではなく#6(黄)にすべきではないか?
Ans:これから購入される方は、金額が折り合えばそうして下さい。但し、1号機製作時に試してみましたが
28MHzまででは使用した感じでは変わりませんでした。なお巻き数は当然違ってきます。
Q7:アース線を繋がなくてもチューニングが取れるがそのまま使用しても良いか?
Ans:構いません。「アースを張る手間が省けた」と喜んで下さい。
13)参考
FT-817の電源からの回り込みがありました。
以前に移動したときにも何か変だなと思っていましたが(50MHzでのダイポールアンテナの位置により発生)
今回アンテナチューナーの動作試験中に下記の異常が見つかりました。(いずれもHFで、アンテナチューナーには
2mのワイヤーアンテナを繋いでいます。また、FT-817とチューナーの距離は約30cmでした。
・一瞬LEDが明るく点灯しすぐに暗くなる。
・同様に明るさが不安定。
・約1秒間隔で明るさが変わる。
430での電源の回り込みは聞いたことがありましたが、人により出たり出なかったりの様です。でもHFでのそれは
初めてでした。確かに電源コードを抜くと発生しません。また、アンテナの条件でも変わります。
まさかとは思いましたが、FT-817のふたを開け電源ジャックの所にパスコン(0.01マイクロ)を入れてみました。
こんなものは当然はいっているでしょうが、せっかくふたを開けたのにそのまましめるのは面白くありません。パス
コンなら悪さをしないだろうと(UHF以上では悪さをするかも知れません)蓋をして同じようにチェックをしました。
なんと、これが大正解でした。アンテナを近づけても、電源電圧を変えても上記の問題は発生しません。
最近のLSIは特性が良くなっていて、一寸した電波でも影響しているようです。パスコンだけが対策方法ではあり
ませんが、同じ様な回り込みに悩んでいる方は試す価値はあります。
(この改造でもメーカーの保証外になります。ご注意下さい。)
次ページに続く いよいよ超小型チューナーの製作です。