地 域 研 究
白水沢水域(甲子) 宮城県の荒浜付近で、大平洋に注いでいる全長一九六Kmにもお よぶ阿武隈川は那須の三本槍に源を発している。流域面積から云 うと、日本第十位にもなるこの川は、福島県甲子温泉付近より、 各数の沢にわかれ、「八十八滝」と云われる程の大小の瀑数を秘 めている。全国各地の河川が、やたらとダムが出来てしまったの に比ペ、阿武隈川は本谷にいくつかの砂防ダムがあるだけで、そ の支流はそのままの姿をとどめている。さいわい伐採もあまり行 われていないため、土砂塊れも少なく、滝がうまらず残っており、 遡行を楽しませてくれる。中でも甲子温泉より一〇〇メートル程 上流でわかれる右手の沢、白水沢は沢の大部分が南に面しており、 明るく水量も多いきれいな沢である。ベースとなる甲子温泉は、 その昔ひなびた湯治場だったが、現在は新しいホテルとなり、風 呂に入るだけでも二百円もするので、本谷の堰堤の上にテントを 張るのが良いだろう。交通は、東北本線白河駅より新甲子温泉ま で福島交通のバスが出ている。季節によっては、二Kmほど先きの 睨岩まで日に何本かあるが、あまりあてには出来ない。うまく話 をすれは奥甲子の送迎パスにのることも出来る。新甲子から奥甲 子まで歩いても一時間だから、のんびり歩くのも良い。白水沢の 支流については、吹上沢、白水沢右股に入る大白森沢、白水沢左 股に入る一の沢、二の沢がある。最後のツメはあまりヤプこぎも 少なく、初心者の入谷には手頃の沢と云える。 各沢の説明は下記の沢名をクリックして下さい。 1.白水沢左股 2.白水沢右股 3.大白森沢 4.白水沢一の沢 5.白水沢二の沢 6.吹上沢